失われる赤血球が新しく産生される赤血球より多いと、過剰な出血による貧血が発生します。 急速に血液が失われると血圧が低下し、めまいを覚えることがあります。 徐々に血液が失われた場合は、疲労感や息切れを覚えたり、顔が青白くなったりすることがあります。
大量出血になるとどうなる?
全身を巡る血液量は体重の約8%といわれています。 全血液量の20%以上の血液がなくなるとショック症状が表れるようになります。 症状は、①皮膚が蒼白くなる ②冷汗が出る ③脈が弱く早くなる ④虚脱 ⑤呼吸不全、が挙げられます。 早期に治療が行われないと多臓器不全〔たぞうきふぜん〕を起こして、死に至ることもあります。
出血過多 どのくらい?
1周期の総出血量として、20-140ml が正常とされています。 20ml以下を過小月経、140ml以上を過多月経といいます。
出血 どれくらいで危ない?
体重50kgの人の血液量は4Lになります。 さまざまな原因で血管が破れ、血管内を流れている血液が血管外に漏れ出て出血します。 全血液量の約20%(体重50kgの人で800mL)以上が短時間で失われると出血性ショックとなり、さらに30%(1200mL)以上の出血で生命の危険があるといわれます。
何リットルで出血死?
日本大百科全書(ニッポニカ)「失血」の解説 急性失血は外傷、出血性潰瘍(かいよう)、動脈瘤(りゅう)破裂、食道静脈瘤破裂などでおこる。 成人では500ミリリットル以下の失血は輸血せずに回復できるが、循環血液量(5~6リットル)の約3分の1が失われると血圧が低下して出血性ショックに陥り、生命の危険がある。